先日、アフリカの難民キャンプで足に障害のある子供の靴を製作したいのだけれども日本でマテリアルを調達したい。とご希望のドイツ人の方がショップにいらっしゃいました。整形靴を必要としている人数は4000人以上の子供達だそうで技術はあるが材料が調達できないとのことでした。当店ではマテリアルはほとんどヨーロッパからの輸入品ですし、国産で調達できるものはとっても限られています。ましてやアフリカまでの輸送料を考えたらヨーロッパで調達した方がコストがかからなくて合理的だとご説明してドイツのメーカーの連絡先をお教えしました。でも難民キャンプで子供用整形靴の技術があるというのがどの程度のものなのか分かりませんが現代の職人でオールハンドで整形靴を作れる人はあまりいないのではないでしょうか。それともアフリカにはいらっしゃるのでしょうか。その方は「モカシンみたいので良い。」とおっしゃっていましたが...マテリアルと一緒にドイツ人マイスターも連れて行った方が靴のレベルは格段に上がると思います。ずーっと前にアフガニスタンに赴任している日本人医師が病院内に靴工房を作ったことで足切断を免れる患者が増えた。ということがテレビで紹介されていました。当初ヨーロッパ形式のひも靴を作ったところ宗教的理由から、みんなマーケットで売ってしまって自分では履いてくれなくてサンダルタイプに変更したらみんな素直に履いてくれたそうです。たしかその時も工房内にはマシーンらしきものはなくて手作業で作っていたような気がします。きっと時間はかかるでしょうがアフリカの子供達がなんとか自分に合った靴が履ける日が来るといいなぁ。