“りんご”のイス

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Nice!

新学期が始まった始業式の日とっちゃんとこぼちゃんをお迎えに行くと…先生から「今日、給食の時、ずっとこだわっていたイスから離れて、違うイスに座ったんですよっ!」と報告がありました。とっちゃんには、給食の時に必ず座るこだわりのイスがありました。(“りんご”のマークが貼ってある、とっちゃん専用のイス…とっちゃんの名前シール付き)こんなイスがあることを知ったのは、年長組さんの卒園式の日。とっちゃんが「ぼくのイスに○○さんが座ったっ!」と怒っていたのが、きっかけでした。○○さんとは、ひとつ下のお友達。そのお友達とイスをめぐってケンカになったそうです。卒園式に無事参加出来て、いっぱい褒めた後、とっちゃんが話し出したのでまだ、こんな“こだわり”があったんですか!母は、聞いてないぞ~!…というのが母の正直な気持ち(TT)卒園式を無事クリアしたとっちゃんの成長のうれしさも、ぶっ飛びました。この時私は、かなり長いこと、とっちゃんに話してきかせました。長すぎて集中できず、途中、遊んでいました。それでも…なんか、私の気持ちが収まらなくて、たぶん、とっちゃんにとってはくどくどと話続けていました。幼稚園に行って、いろんなことが出来るようになって、でも、まだこんな“こだわり”がある…なんだか切なくなって半分涙ぐみながら話していました。すると、遊んでいたとっちゃんが、私の側に来て「お母さん。怒ってるの?」と聞きました。「ううん。怒ってないよ。お母さんは心配してるの。」と言うと、とっちゃんは私の膝の上に座りました。「今度から、とっちゃんは年長さんになって一番上のお兄ちゃんになるんだよ。そして今度また、新しく小さな年少のお友達が来るよ。年少のお友達は、とっちゃんの専用のイスとは知らないで、とっちゃんのイスを使うかもしれない。そして、とっちゃんが小さな年少のお友達を怒ったら、年少のお友達は、とっても怖いよ。それで泣いたりしたら、とっちゃんが悪者になるよ。お母さんは、それを心配しているの。」神妙な顔つきで聞いていたとっちゃん。最後に「もし、とっちゃんのお気に入りの“りんご”のイスじゃないイスに座れたら、お母さん、いっぱい、いっぱい褒めてあげる。違うイスに座ってみよう。」と話すと「うん、“りんご”のイスが無かったらね。」と、とっちゃん。とりあえず、その日は「まぁ、いいか。トラブルが起きなかったら…」とお話終了。次の日は“りんご”のイスがあったから、“りんご”のおイスに座った!と、とっちゃんは言っていました。“こだわり”でも、安定するための“こだわり”なら、そのままにしておく方法もあります。しかし、トラブルが起きるかもしれない“こだわり”は、排除する主義の私。連絡帳に書いて、先生にお願いする…という手もあります。でも、このことは、先生から聞いた話ではないし、とりあえず、1回は家庭で対処してみてから…と思い母、とっちゃんの『遠隔操作』に挑戦!!とっちゃんに図を描きながら話をし、「“りんご”のイスは、本当はみんなのイスで、とっちゃんが使うことを、みんなが許してくれているんだよ。」「だから、もし“りんご”のイスを誰かが使っても許してあげようね。他のイスを使おうね。」「それから、とっちゃんは年長さんになって一番お兄ちゃんになるんだから、“りんご”のイスじゃなくて、他のイスに座ってみようよ。お母さん、いっぱい、いっぱい褒めてあげるよ!」と話しました。そして、春休みに突入。春休みが終わって新学期になる前にもう一度、“りんご”のイスの話をしようと思っていました。…が、母、忘れてました…(反省)それにも、関わらず、とっちゃんは年長さんになったからと自分で“こだわり”のイスから離れました。先生に「とっちゃんの好きなイスは誰も使ってないよ。使っていいよ。」と言われたのに、「ボク、違うイスに座るんだ。」と言って座ったのです。すっご~いっ!!先生に褒められ得意げなとっちゃん。もちろん家に帰っても、たくさん褒めてあげました。「すごいね、とっちゃん。さすが年長さんのお兄ちゃんだね!」ご褒美は、「いっしょにケロロごっこしよう!」と言うので、母参加で、こぼちゃんと3人でケロロごっこしました。とっちゃんはケロロ。こぼちゃんはタママ。母はギロロ。(私はギロロが好き^^)このまま“りんご”のイスのこだわりを忘れてくれるといいな…と思います。↑よかったら、クリックをよろしくお願いします。

投稿者: ゆっくりいこう 投稿日時: 2007-04-10 (火) 11:36