もうずいぶん前のことになってしまう。5月の半ばに、家庭訪問があった。ゆうは昨年と同じ、孫もいるという大ベテランの女の先生。女の先生ではあるけれど、男っぽいところもあり、スパスパっと用件だけ伝えて帰る。と言う人。自分で伝えるべきことを準備して、ほとんど一方的にしゃべっている。ベテランなので、任せておけば心配ないかな。と思う。しんは、今年どこから来たんだろう?とうわさになった、新任の男の先生。新任?の割には年を取っている30半ば?緑区の学校から来ました。って?普通は新聞に載るのに、載っていなかった。他の先生に聞いたところによると、講師の先生だそう。産休の代わりなどでは途中で変わられることも考えられるがとりあえず1年間いてくれるらしい。ただ、1年後はたぶん100%・99%異動されてしまう。先生に初めて会ったのは4月の授業参観。道徳の授業だった。パワーポイントを使って、命のつながりを考える授業。クイズ形式になっていて見ている大人も楽しめた。(私は途中で2組へぬけちゃったのだけど)その後の懇談会ももりあがっていた。私は、隣のクラスの学級委員のため出席できなかったが、友達が、いい先生だと言っていた。4月当初から、授業に入る様子がない自分の経歴やお話の時間が多い。宿題は出ない。となりのゆうのクラスと比べると、勉強面では差がある感じがしていた。先生が漢字のドリルは家で自分でやるものだというと子供たちが、今までは学校で先生がやってくれたそれが学校の常識だと言ったそうだ。これはしんが率先していってたらしくしんには、それは、先生の方針を理解していない自分たちの常識がおかしいよと話したことがあった。この子達は1年生からしっかり宿題でしごいてもらっていましたので宿題は出さないのですか?と聞くと明日、漢ドのテストをするといえば、それを勉強してくるのがほんとうだ。なのに、ほとんど誰も勉強をしてこなかった。おれは、宿題といって出すのが好きじゃない!放課を使うなど、自分の時間は自分で管理するべきだ。というようなことをおっしゃっていた。どういう話の流れだったかもう時間が経ちすぎて余り覚えていないのだけどとにかく、長時間先生はうちにいた。中に入ってもらうとよかったのだけど、玄関先でいいです。とおっしゃるので、かえって時計がなくて長くなってしまった。うちが最後だとおっしゃったので、私もつい時間を忘れて話していた。長くなったということは楽しかったから。先生は、最初に「国語の聞く力」をみがいてやってください。おっしゃった。それには「会話」が大事です。と。それで、どうやって勉強をしていったらいいか「お母さんがつづかないんじゃーだめなんだ」とか、つっこまれながら将来的に、子供がいい方向に進むようにという観点で話ができて、すごく楽しいし、たくさん勇気付けられた。少し前に、子供たちが5年生ともめた話を聞いていたが私は何もしてやれなかった。ただ聞くことしかできなかったし、何もアクションしなかった。先生は、その前の家庭訪問で誰かの親に聞きその日、5年生に話をしにいった。と言ってきた。どうしてその話になったのかはわからない。私からは5年生の話はするつもりはなかったし、言ってもしょうがないって思っていたから。それで、なんだか少しうれしい気持ちになった。問題があると思ったとき、すぐに行動してくれる人だ!と思ったからだ。先生は、一つ反省していることがある。といった。今までの経緯とか何もきかず、その話を聞いてすぐに動いてしまったこと。とおっしゃった。だから、私がこれまで見てきた5年生の印象を話した。すごく頼りになる気がしてきて4年生の間でずっとくすぶっている「仲間はずれ」のこと去年、担任に話をしたが、なんとも頼りない対応で終わってしまったので私もあきらめていたけど「聞いてますか?」と聞いてみた。そしたら、聞いているとおっしゃり、自分なりにいろいろ動いていると言うことを話してくれた。それでも実はとっても根が深く、長い間の話だと言うことを知り、先生はショックを受けていた。「あきらめちゃだめだ」「大人が見本を見せなくちゃだめだ」「もしもいじめがあるならば、授業なんてしている場合じゃない。おれは絶対ゆるさない」強くて熱い先生で、楽しく有意義な時間はあっという間に過ぎていった。今までの担任は、1,2年は本当にいい先生方で、よくやってもらったと言う印象がある。3年はちょっとたよりない先生だったなとは思うけど、十分だった。それでも、仲間はずれの子の件についてはどの先生も、何度か問題と認識していたはずだけれど先生たちは家庭にまではふみこめないし、結局先生の枠以上のことはできないのだなということを感じていた。5年生の件でも、「なんですぐに親同士で話をしないんだ」と指摘されたが、なかなか親同士腹を割って話していないものだと感じた。そのときはすごくパワーをもらって、私も「あきらめちゃだめだな」とか「親がちゃんとしなくちゃな」なんて思っているけど先生、大丈夫かな?とも最近思っている。理想と現実の間で、大事なことはたくさんありすぎて目の前の大事なことに振り回されないといいなと思っている。でも、子供たちを長い目で見て将来にわたっていい方向に進むように考えてくれている先生に出会えて、私はやっぱりうれしい。応援していきたいと思う。いただいたパワーを子供たちにむけて、いい方向に進むように私も見守っていきたいって思っている。