家族で観た『マリと子犬の物語』

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Nice!

「じこくへん(予告編)」でサーヤは既に泣いてしまったという『マリと子犬の物語』を週末家族そろって観てきました。

念のため、タオルハンカチを2枚用意する私。備え過ぎでしょうか。

予告編が始まります。サーヤじゃないけど、私は『犬と私の10の約束』の予告編で既にウルウルモードに。

そしていよいよ本編が始まりました。

小さな兄妹が捨てられた子犬を見つけるところから物語はスタート。子犬のマリの愛くるしいこと。

二人のお父さんは犬が大の苦手、犬を飼うのは難しそう。

犬を持ち込んだことが見つかって、騒動があるのですが、「お母さんがいないから犬を飼えないの?」という妹・あやちゃんの言葉が切ないです。

そう、二人のお母さんは病気で亡くなってしまったのです。あやちゃんはお母さんの記憶すらありません。

でもね、映画の全編でお母さんは家族に寄り添っているんですよ。映像すら出てこないお母さんの像が見えてくるような映画です。

結局、子犬は家族になりました。マリと名付けられて、お庭には「マリの家」もできました。

1年後、マリは3匹の子犬の母になりました。

そして・・・山古志村を襲う大地震が起こります。

阪神大震災を経験した私は、みていて胸がつぶれそうでした。

特におじいさんとあやちゃんが家の下敷きになっていく場面では、胸が痛くて痛くて、つらかったです。席から立ち上がってしまいたいぐらい。

何度も来る余震・・・、もう「やめて」と言いたくなりましたよ。

救助も来ない長い長い時間、つぶれた家のすきまからマリがなんとか二人を助けようと必死です。

マリはおじいさんに生きる気力を与えます。

一夜明けて、自衛隊のヘリが到着。損壊した家屋の中に生存者がいないか確認してまわります。

その気配を察知したマリは走る、走る。そして自衛隊員におじいさんとあやちゃんのことを知らせます。

なんとか無事に救助された二人。迎えにきた大型ヘリで搬送されるのですが・・・

犬はヘリに乗せることができません。まずは人命救助が最優先。

マリを置いていく。食べ物も何もない村に置いていく。余震がまた何度も来るかも知れない村に置いていく。家族も村民もいない村に置いていく。

もう、この場面で私、号泣しました。

マリが可愛そう、とかそんな気持ちじゃないんです。

平穏な時は「犬だって家族だよ」と思っているのに、いざことが起こったら、やっぱり犬は人間と一緒にはできないのです。それが現実です。

「ごめん、家族なのに連れていけない、ごめん」

と胸の中で叫ぶように号泣しました。

私の横でマーヤも号泣していました。サーヤも、この場面がつらくてつらくて仕方なかったそうです。

とてもいい映画でした。できれば家族そろって観ていただきたい映画です。

でも、震災を経験した人と、犬を飼っている人には辛すぎるかも。

泣ける、とかそんな映画じゃないんです。あれが現実という映画なんです。

「もう1回は観たくない、だってつらかったもん」とサーヤが帰宅してから、つぶやきました。

もう二度と、地震も戦争も起こりませんように・・・。心から心からそう思いました。

帰宅して、みんながかわるがわる愛犬・ルークの頭をなで、ハグして・・・ここ1週間は「ルーク愛護週間」になりそうです。

投稿者: f双子日記 投稿日時: 2007-12-26 (水) 07:23