とっちゃんは、最近、自分が不安なことを目で見て、安心したい時に「スケジュールつくって~。」と言うようになりました。最初に作って!と言ったのは、お父さんが朝、家にいる日といない日のスケジュール。とっちゃんは、超がつくほどのお父さんっ子。引っ越ししてから、お父さんが通勤のため、今までより早く出勤するようになり、朝お父さんと会えなくなってしまいました。
朝起きて、お父さんがいないと分かると、泣いたりグズグズが始まり、朝のトイレも着替えも出来なかったり、反対に朝お父さんがいるうちに、頑張って早起きして幼稚園に行くころに眠くなり、幼稚園で教室に入らないストライキをしたり…(詳しくは、お父さんのブログでどうぞ^^)それでも、なんとか、朝お父さんに会えなくても、電話で「おはよう。」と「いってらっしゃい。」をいうところまで、“こだわり”を薄くすることに成功したころ、「スケジュールをつくって~」の言葉でした。
きっと、朝 お父さんに会えなくても、電話をしてお話が出来る…と言うことで納得したけれど、それでも、お休みの日に お父さんがいる日を分かると安心する、または、あと何日するとお休みで、お父さんが家にいるということが分かりたかったのかもしれません。
このスケジュールを作ってから、またグンッと朝の聞き分けが良くなりました。自分から「お父さんに電話してね~。」と起きるようになりました。きっと分かれば安心するのでしょう。
もう一つは、声の大きさ。とっちゃんの声は、いつも、どんな時でも大きくて、それが興奮しだすと、もっと大きくなる。家族みんなに「声が大きい!」「とっちゃん、うるさい!」って言われても、平気で、騒ぎ続けてました。なんとか分かって欲しくて絵カードを作ってみました。
↑声の大きさカード。声の大きさ、小さい~大きいまでを教える時には役立ちましたが、「今、声が大きいから小さくして!」という意味には使えませんでした。このカードを見せても、とっちゃんの「ちょっと違う。」でダメだしをくらってしまいました。
↑怒ったカード。以前使っていた表情カードです。これでは、怒っていることしか分からないと、これも、とっちゃんから却下。すると「おかあさん、声のもつくって~」と とっちゃん。
コレを見たとっちゃん。手で good サインを作って、OKを出してくれました。
最近、やっと効果的な支援とは、どういう事か、なんとなく分かってきました。それは、とっちゃん つまり困っている人に合わせて支援をすること。出来ないことを出来るようになるために支援するのではなく、本人が困っていることを支援していく。
そうすると出来ないことが出来るようになったりする、不安なことも大丈夫になったりします。もちろん、これまでの支援には使えなかったカードやスケジュールは、たくさんあります。カードやスケジュールって、とっちゃんに必要ないかも?って思ったこともありました。
最初に成功した表情カードが、とっちゃんの困っていることを支援することを始めるきっかけでした。今、スケジュールを好んで使っているとっちゃんですが、最初に成功したのは、年中組の時の運動会でした。不安で仕方なかったとっちゃんが、スケジュールを見ながら安心した記憶が、彼が今スケジュールを使う理由でしょう。
支援は、支援する側が楽になるためではなく、支援される側が困っていることを軽くするためにあるものだと思います。
…で、上の“声が大きいカード”の効果は???もちろん、すぐには、とっちゃんの声が普通になることは、ありません。でも、声が大きくて困るとき、このカードを見せると、ハッとした表情になり、「分かった。ごめんなさい。」と声を小さくしてくれます。まあ長続きはしませんが…。でも、それでも積み重ねることによって、声を適切に出せるようになるかもしれないし、絵カードを、また作り直すことになるかもしれません。それでも、今のとっちゃんに“伝わった”から、それはそれでいいのだと思っています。
自分の不安なこと、自分のわからないことを分かるように教えて欲しいと意思表示が出来るようになったこと、それが私にとってうれしい成長です。スケジュールを作り続けて良かったと思う出来事でした。
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