将来の夢を持ち、大人になった自分の姿を想像しながら、最近、いい調子の悠太。それでもやる気が無くなり、グデグデ言う時には、母、空に向かって、
「お~い、大人になったゆうたぁ~!ちゃんとロボット作ってるかぁ~?」
と声を掛ける。ふっと、我に帰って、やる気を取り戻す。
将来の夢が、まだ、流動的な凌太。昨日、グデグデと言う凌太を前に、空に向かって、
「お~い、大人になったりょうたぁ~!」
と、声を掛けた。
「大人になった凌太はいないよ。」
と、凌太。母、ドキっとした。そして、涙が出た。明るくおちゃらける面がある反面、落ち込む事も多い凌太。いろんな事を気にして、意外と傷ついている。
昨日も、昇降口で、「アイツを泣かすには、メガネ取り上げればいい」と言ってる子がいた。メガネをかけてる子は沢山いるから、アイツというのが凌太のことかどうかは、解らない。でも、「誰かを泣かせる方法」を考えている子供が存在するというのは、事実。そんな中で、くじけずに、強く生き抜いて行けるのか。。。
生きるって、どんな事だろう?何のために生きるのだろう?生きることが苦痛と感じた時、それでも生きて行く事を強制出来るだろうか?